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僕と呼ぶ

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はじめに

このコラムはこれまでボイスブックコンテンツWritoneにて公開されている《ライトーンモグコラム》のエピソードです。文章作品ではなく、あくまでも音声作品として書いたものですので、文章はオマケ程度でボイスブックをお楽しみいただけたら嬉しいです。

 

 

作品説明

2019年のボイスブック。もちろん今でも変わりません。あ、ただ、息子に対しては“偉大なる父”かな。「少年よ、今回も偉大なる父の勝ちだ。だが次は偉大なる父に勝てるよう、また頑張りたまえ」

 

 

ボイスブック

ボイスアクター:ようじろう


 

 


 

僕と呼ぶ

僕は僕を僕と呼ぶ。君は君をなんと呼ぶ?

中学や高校、多感な時期さえも僕はずっと自分の事を僕と言ってきた。俺という言葉を使わず、僕と言ってきた。それには明確な理由がある。

幼稚園の頃。僕も友達の流れに乗って使ってみたんだ「俺は」と。そうしたら父親にからかわれた。それが妙に恥ずかしくて、そして、それ以来、僕は僕を僕と呼ぶようになった。

からかうという行為に関しては、父親としてどうかと思う。反面、僕が使った「俺は」にも問題があったのも事実だ。

僕が使った「俺は」とは、厳密に言えば「俺は」ではなかった。「俺は」では無く「オレェわぁ」だった。いや違う、まだオブラートに包んでいるな、僕の使った「俺は」は、実際「オリィわぁ〜」だった。からかいたくもなるよね。

そんなわけで僕は今でも僕を僕と呼ぶ。おそらく、きっと多分、生涯、僕は僕を僕と呼ぶ。

 

 

更にボイスブック

別のアクターによっても音声化されています。
アクター:空腹

 

 

モグコラム <一覧>

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