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《あめ玉をひとつ》少年よ、君は強くなる / 長渕剛

 

あめ玉をひとつ

日々の暮らしの中で頬張るあめ玉みたいに、染み渡るような音楽を。これは僕の好きな曲を紹介するコーナー。

 

 

今回のあめ玉

少年よ、君は強くなる / 長渕剛

 


 

 


 

《あめ玉をひとつ》9回目。
久石譲葉加瀬太郎、これまで《あめ玉をひとつ》では僕自身を作ってきてアーティストたちの曲を取り上げてきた。そしてTHE BLUE HEARTSTHE HIGH-LOWS尾崎豊Dragon AshMR.BIG…まだまだこれからも僕の人生に大きく影響を与えてきたアーティストの曲を取り上げていく。ただ今回の長渕剛に関しては少し意味合いが違う。選曲もこれまでと違い適当に選んだ。何だってよかったんだから。

色々なアーティストがいて素晴らしい曲あって、それらが沢山の影響を与えて今の自分になった。どれかひとつが欠けていても多分ちょっとずつ違う自分になっていたかもしれないけれど、だけどそれなりに今の自分はいたと思う。だけどもし長渕剛の音楽に出会わなかったら今の自分はいない。まったく違う人生を歩んでいたと思う。いや、もしかしたら今、自分はいないのかもしれない。

HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMPに出演し“東京青春朝焼物語”を歌って、あの放送を観たのが中学3年の時だったと思う。あの時初めてギター弾き語りの凄さを知ったのだと思う。あの“東京青春朝焼物語”はその後、繰り返し繰り返し聴き続けた。

最初に買ったアルバムは《LIVE COMPLETE'95〜'96》、それから過去の曲を聴き漁った。そしてファンなってから初めてのオリジナルアルバムは《ふざけんじゃねぇ》、“泣くな、泣くな、たかだかそんな事で”というメッセージに心震わせられていた少年はこのアルバムで“泣かない泣けないわかるけど 涙は君の大切友達だから”という剛に衝撃を受けた。ちなみに衝撃という点では、“幸せはなるものじゃなく感じるものだ”と歌っていたのに“しあわせになろうよ”という曲をシングルで出した時の方が大きかった。

初めて行ったライブは高校時代の《SAMURAI》ツアー。桜島オールナイトでは休憩時間とか救急車のサイレンがなっていたのを覚えているしライブ明けでの鹿児島水族館開園時間には剛ファンばかりがいた。富士山麓オールナイトでは朝ライブが終わったのにバスに乗れたのは夜6時、真夏の炎天下のした陽を遮る物は一切無しで1待ち続けるのは本気で死を感じた、夕方のバスの列では近くの人が倒れるもスタッフが足りず観客同士で助け合うという極限状態のサバイバルを体験した。

今回は本当に選曲がどうでもよくて適当、普通なら“STAY DREAM”や“Myself”を選ぶところだと思う。だけど真剣に選び始めると…僕には無理だ、選びきれないよ。どの曲にも、力をもらってきた。“少年よ、君は強くなる”を選んだのは公式がYouTubeにあげている動画だったから。この動画は《2×2》ツアーの時のものだけど、僕もこのツアーは日本武道館に参戦し、その時一番胸を打たれたのがこの曲だった。ゆえにその後アルバムに収録されたものよりこの時のライブのバージョンの方が好き。

適当に選んだとはいえ、この曲は。今でも変わらず僕に力をくれる曲のひとつだ。

私の真実に 黙って触れないで
あの人の涙を あわれんだりしないで
本物の勇気を ひがんだりしないで
けたたましい息吹に 命を感じるのだ

少年ではなくなった自分でさえ、往生際が悪いかな、この曲に奮い立たせてもらうんだよ。自分は大丈夫、今より確実に強くなると。

 

 

追記

いよいよ今年9月、小学4年の息子を長渕剛のライブに連れていく(小学6年の娘は2年の時に連れていってる)。もっと早くに連れていってあげたかったけれど、このコロナ禍、随分おそくなっていまった。だからこそやっと迎えたこの機会を大切にしたい。息子にとっても良い経験になりますように。

 

 

バックナンバー

01 革命/MOROHA ■ 02 僕を呼んで/実咲
03 Summer/久石譲 ■ 04 道程/タテタカコ
05 ひまわり/葉加瀬太郎 ■ 06 花束/中村マサトシ
07 People Get Ready/Jeff Beck ■
08  Hard Times Come Again No More/SHANTI 
09 少年よ、君は強くなる/長渕剛